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読書日記と言いつつ、本の内容よりは自分の思い出を語る予定です。ネタバレも極力しないつもり。
それでもよろしければお付き合いください。
最近、森博嗣をちょっとずつ読み直している。最近、と言いつつ、一年二年は経っているかもしれない。ほかにも読みたい本がいっぱいあるので、一か月に一冊読めればいいほうだから。
なぜ読み直そうかと思ったかといえば、「オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case (講談社ノベルス) [ 森 博嗣 ]」を読んだから。
森博嗣、京極夏彦、有栖川有栖、……などなど、メフィスト賞とか講談社ノベルスとか、新本格とか、なんかあのへん(雑ですみません)が、私の一番読書していた青春時代の思い出である。
中でもその三人については、結構な間リアルタイムで全作追いかけていたのだけれど、子育てだとか闘病だとかまあいろいろあって途中でついていけなくなってしまい、「あ、新刊、出てる……」と横目で見ながら「どこまで読んだっけ? 話覚えてるかなあ?」とか思っては、手を出せずにいた。
森博嗣については、Vシリーズと四季、女王の百年密室くらいまでは確実に読んでいて、そのあとのシリーズの途中から読んだ自信がなく、人間関係も若干曖昧……みたいな感じで、ああどこから読もうかな、いっそよまんどこうかな……っていうのを長年繰り返していた。
でも。でもですよ。
「SAIKAWA Sohei’s Last Case」って銘打たれたら、読まないわけにはいかないではないですか。
で、読んだら、懐かしくなってしまって、すべFから読み直し開始。現在、「夢・出逢い・魔性」にたどり着いています。
犀川先生が大好きでした。
女子高生女子大生だったころ、とにかく犀川先生が大好きでした。
私は描写とかトリックとかにも燃えるけど、キャラクター先行で本を読むところがあるので、犀川先生がとにかく好きだったのです(何度も言う)。
この本でこの話をしようと思ったのは、この本を読んだ直後に、N大文化祭の森博嗣の講演会に行ったのを鮮明に覚えているから。
大学の友達に森博嗣のファンがいて、一緒に応募したのに私が落ちて、たいそう気まずげだったお友達のことをすごく覚えているのです。結局彼女がほかのイベントと重なってしまって(という口実だったと思っている。本当に申し訳なかった)譲ってくれたことも鮮明に覚えているのです。そして、講演会聞いてメモして作った、講演会レポ(レポート用紙10枚くらいの)を渡したことも。
「夢・出逢い・魔性」は、副題の英語が「You May Die in My Show」。ユメデーアイマショー的な、なんかこう、「What time is it now?」を「ホッタイモイジルナ」的なジョークも含めてのタイトル。で、もちろん「ゆめであいましょう」のひらがな読みもあって、三重の意味でおいしいタイトルだなーっていうのを、その友達ときゃっきゃと話していました。「めいだいってきこえるよね!」「じゃあ大学の講演会のこととかも含まれてそうだよね!」「やつならやりかねないよね!」みたいな、話を、きゃっきゃとしていたのですよね。
大学を卒業して、彼女が都会へ出ていくといったタイミングで、私は縁が切れてしまって、もう、今はどこでどうしているかわからないのですが。
あのときのきゃっきゃした気持ちは今でもたまに思い出します。